拝礼中

葬儀後

男女

死は誰にでも平等に訪れ、誰もその訪れから逃れることが出来ません。残された家族は、故人との最後の時間をよりよく過ごしたいと願って、葬儀についてあれやこれやと考えを巡らせます。
喪主は誰か。日取りはどうするか。
祭壇は、お花は、会葬者へのお礼は等々。葬儀社の用意したプランやパンフレットを前に、家族や親戚で額をつき合わせての相談は深夜に及んだ、なんて経験をされた方も少なくないのではないでしょうか。
家族の死を実感している時間なんてない。それが葬儀を済ます前の故人を前にした家族の現実です。
少し肩の力を抜いて、静かに眠る家族の顔を見つめれば、自ずと見える物があるはずです。盛大なお葬式を望んでいるか、あるいは静かに見送られることを望んでいるか。
思い出の中に、その答えはあるのではないでしょうか。何より大事なのは、故人のらしさを大切にした、心のこもった葬儀をすることです。

人は高度な文明を持つ前から、死者を弔う儀式を行っていたと言われています。
現在のような形になったのがいつ頃かというのは定かではないようですが、江戸時代には寝ずの番の通夜が行われ、翌日白装束を故人に着せ、棺おけに入れて埋葬すると言う、今とほぼ同じ形の儀式が行われていたようです。
葬儀のタブーも存在し、不幸が重なると重ね言葉を忌み、死者がついてこないように行きと同じ道を帰ってきてはいけないなど、現代にも残っている物が多々あります。
昔は土葬が一般的でしたが、火葬は奈良時代にも行われていたようです。
ただ、貴族や高貴とされている人々が望んだ場合に行ったようで、一般の人が火葬になる時は疫病や流行病で亡くなった時に限られていたようです。
現代でもごく僅かな地域でのみ土葬が行われています。
法律でも土葬を禁じてはいないのですが、お墓事情や衛生面でほとんどのご遺体が火葬されます。
死を意味する「土に帰る」と言う言葉は、今では人間に使うことのない時代となりました。